今回から「家を買いたい!と思ったとき」というシリーズ(全5回)を始めます。
毎回1テーマ読み切りで5回全部読むと、家を買うとき事前に知っておいた方がいいことがわかります。それでは始めます。
家を買いたい!と思ったとき、やってはいけないのは、先に物件を見ること。見ると欲しくなっちゃう(笑)
一度、欲しくなってしまうと、食費を削れば…お小遣いを減らせば…電気のムダ使いをやめれば…と都合のいいことを考えてしまうものです。
買うは一瞬、返すは一生
家は「買うは一瞬、返すは一生」といいます。
多くの方は住宅ローンを使うと思いますが、先ほどお話したような「食費を削れば…」的な過度な節約はそう長くは続きません。
ムリして組んだ住宅ローンのために(そのときはそう思わないもの)、その後、20年、30年と窮屈な暮らしを送ることになってしまいます。
返せないような最悪な事態にはならなかったとしても、住宅ローンを返すだけで精一杯という暮らしになってしまいます。そんな人生、絶対にイヤですよね。
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また、今は余裕があっても、今後も大丈夫とは限りません。
- 今のまま共働きを続けることができるか
- 子どもにお金がかかる時期でも大丈夫か
- 教育費や老後資金など必要な貯金をしながら住宅ローンを返していけるか
- 住宅ローンの金利が上がっても対応できるか
- 老後の暮らしを圧迫しないか
このようなことを人生全体を見渡して考えることが大切です。
例えば、夫婦に子ども2人の4人家族という場合、ライフプラン(人生設計)とお金の流れはこんなイメージになります(イメージだけ持てばOK)
収入と支出の推移↓
子どもが大学に進学する頃、家計は一時的に赤字に陥ります。これに備えるために、幼稚園から高校までの教育費をこなしながら、コツコツと大学の分の貯金をします。
子どもが独立したら老後資金準備のラストスパート。老後は年金と貯金を取り崩しながら暮らします。これからはできるだけ長く働くことも大切。
貯金残高の推移↓
人生には破綻の危機が2回あるといわれます。子どもが大学に通う時期と老後の2回。こうならなないような貯金計画を立てて実行します。無理のない住宅ローンを組むこともすごく大切(今回のテーマ)
住宅ローンは借りた後にできることは限られている
住宅ローンの残高は減らない
賃貸暮らしであれば、家賃が負担に感じたら引っ越せばいいだけです。でも、住宅ローンはそうはいきません。借りた後にできることは限られています。
まず、住宅ローンの残高を減らすことはできません。大企業が経営危機のときに銀行から債務(借金)を免除されることがあります。でも、個人の住宅ローンでこうなることはまずありません。
変動金利に変えるのは今度の金利上昇リスクを抱えること
住宅ローンの借り換えや金利タイプの変更で、金利を引き下げて毎月の返済額を下げることができるかもしれません(これ、マネー雑誌でよくやっているやつ)
ただ、これは、長期の固定金利を変動金利にしていることが多いです。
これは今後の金利上昇リスクを新たに抱えることになります。一概に悪い方法だとはいいませんが、もしやる場合は、ここをしっかりと理解したうえで実行することが必要です。
(この記事を書いている2020年時点では変動金利と長期の固定金利の差も小さくなりましたが)
返済期間を延ばして月々の返済額を下げると支払い総額は増える
住宅ローンの期間を延ばすことができるかもしれません。ただ、これは支払いを先送りしているにすぎません。期間が延びる分、支払う利息も増えてしまいます。
(期間の延長は一般的にはできません。返済が苦しくなったときに、銀行に個別に相談して、審査でOKが出ればできるという感じです)
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今回は「家を買いたいと思ったら、先に物件を見ちゃダメ!」というお話でした。次回はこの続き「予算を決めてから物件を見る」です↓

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