おはようございます。群馬県高崎市のファイナンシャル・プランナー(FP)牛込伸幸です。
今日も自分のできることを、たんたんとやっていきたいと思います^^
共働きのご夫婦から、よくこんなご相談を受けることがあります。
「子どもが生まれて仕事と家庭の両立が大変なので、正社員の仕事を辞めて、しばらくしたらパートをしようと思っています。どう思いますか?」
「どう思いますか?」ということは、迷っているってことですよね。
辞めざるを得ない状況にあれば、「辞めることになったのですが、家計をどう見直したらいいですか?」というご相談になると思うので。
今回は、フルタイムの仕事を続けようか?辞めようか?迷ったときに考えたいポイントをお話します。これを知ると、長期的な視点で悔いのない判断ができると思いますよ。
もちろん、これから子どもが生まれるという方、子どもを持ちたいと考えている方にも予習的に役立つと思います。
では3つのポイント、始めます。
【その1】収入が減る
これはわかりやすいですよね。でも、「節約すれば何とかなるでしょ」くらいに考えてしまいがちです。
具体的な金額で考える必要があります。
例えば、妻の年収が手取りで300万円だとします(毎月20万円、ボーナスが1回30万円くらい)
例えば、パートで100万円になった場合、200万円の収入減です。
1か月あたり約17万円減ります。これはかなり大きい。
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具体的にイメージできるように、その金額で半年くらい生活してみるといいですね。
1、2か月はがんばれても、予算に無理があるとそう長くは続きません。
また、たまにあるちょっと大きな支出に対応できないことも。家族で出掛けたり、テレビを壊れたり、車検が来たり…共働きのときは「大変だなあ」と思っても、何となく出せていたのに。
また、クルマの買い替えや家の頭金、子どもの教育費といった貯金の計画を変えざるを得ないことも。
半年くらい暮らしてみると(特に夏休みか、年末年始を過ごすことが大事)イメージしやすいです。
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さらに長期的に考えると、今は大丈夫でも、
・家を買って住宅ローンを組むとき大丈夫か?
・子どもの教育費がかかる時期も大丈夫か?中高一貫の私立に行くこともあるかも。
といったことも考える必要があります。
↓こんな表(ライフプラン表)を作るとイメージしやすいですよ
【その2】キャリアの継続
子どもが保育園に通っていた頃(うちも共働きです)、ぼくは晩ごはんづくりと保育園のお迎えを担当していました。
子どもを迎えに行って晩ごはんを作ったり、場合によっては朝、作っておいたりと、それはもう慌ただしかったことをよく覚えています。
(今となってはいい思い出。このときから、家事の段取りや時短に興味を持ちました)
でも、子どもが小学校高学年になると、急に手がかからなくなります。中高生になると部活などで帰りも遅いですし。
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そうなった頃(30歳で子どもを産んだとすると40歳くらい)、改めて正社員の仕事を探すのは、楽でないのが現実です。
子育てに手がかかる10年ほどを何とか乗り切ることができれば、キャリアを継続することができます。
40歳くらいだとすると、60歳まであと20年もあります。
子どもが独立した働くママさんからこんな印象深いお話をいただいたことがあります。
「大変だったけど、続けてよかった。お金だけでなく、自分が続けた仕事があるっていいですね」
【その3】老後の年金が増える
扶養の範囲でパートをすれば、妻は健康保険と国民年金の保険料はかかりません。
一方、正社員で働けば、保険料は自分で払うことになります(半分は会社が負担)。でも、老後の年金(厚生年金)が増えます。
そのほか、有給休暇があったり、傷病手当金の制度(会社を長期に休んだときの制度)があります。
最後は退職金もあります(会社に制度があれば)
さらに、60歳で定年になっても、65歳まで嘱託で働く人が増えています(さらに延長される見通し)
嘱託で再雇用の場合、収入は減ります(7割から5割が多い)。でも、この年齢の方にとって、慣れた職場で働き続けることができるメリットは大きいです(やりたいことがある方は別として)
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以上、収入、キャリア、老後の年金と3つのポイントをお話しました。
辞めるのはいつでもできます。仕事を続けられる状況や環境にあるのなら、今のキャリアを大切に、人生全体からじっくりと考えたいですね。
これは、ぼくの印象ですが、「やっぱり今の仕事を続けます」となる方が結構多いです。
もちろん、誘導するつもりはありませんよ。こうなるのは、本当は続けたいけど、決めかねていたという方かと。
また、ご夫婦でこういったお話をすることで、家事や育児についてご主人から協力を得られることも。
妻が専業主婦やパート、正社員でも、家事や育児はほとんどママさんがやっているというご家庭はまだまだ多いものです。
現状を知ると、ご主人の考え方も変わるかもしれません(「そんなに大変だったの」。もしくは「ママが会社を辞めてお小遣いが減るのはちょっと…」と)
一方、いろいろ考えたうえで「これなら大丈夫そう」と思えて、正社員を辞める方もいます。
どちらでもいいんですよね。よく考えたうえの決断なら。
今日のお話は以上です。最後まで読んでくださってありがとうございました。
牛込伸幸
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