今回は住宅ローンを借りた後のお話。繰り上げ返済についてお伝えします。
その後のメンテナンス次第で、住宅ローンの支払総額は大きく変わってきます。
借りっぱなしにするのはもったいないですよ。
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ただ、注意点もあります。
繰り上げ返済をしすぎて子どもの大学の費用が貯まらず、教育ローンのお世話になる…なんてことは困ります。
教育ローンの方が金利は高いですから。
こういった注意点も踏まえて、どんなときに、どんな方法で繰り上げ返済をしたらいいか?考えます。
繰り上げ返済には方法が2つある
繰り上げ返済とは、毎月の返済とは別に追加で返すことです。
使う予定のないお金が30万円あるから、追加で返すといった感じです。
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方法は2つあります。返済期間を短くする方法と、毎月の返済額を減らす方法です。
それぞれのメリット・デメリットを知ったうえで自分にあった方を選んでください。
では順にご説明します。
期間を短くする繰り上げ返済(期間短縮タイプ)
この方法は繰り上げ返済することで、毎月の返済額は変えずに、返済期間を短くするタイプの繰り上げ返済です。
退職後も住宅ローンの返済が残る場合に有効です。
計画的に繰り上げ返済して、退職までに返し終えるようにするといった目的で使います。
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例えば、3,000万円、期間35年、金利1%、元利均等返済の住宅ローンを借りて、1年後に100万円の繰り上げ返済をした場合、期間は1年4か月短くなります(毎月の返済額は同じ)
こうすることで住宅ローンの返済総額が約39万円減ります。
繰り上げ返済した100万円は元金のみに充当されます。だから利息分が浮くんですね。
100万円繰り上げ返済して、利息が約39万円浮くというのはすごいですよね。やみつきになります(だからやりすぎ注意)
繰り上げ返済シミュレーション(金融広報中央委員会さんのサイト)
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/sikin/menu/s_kuriage.html
かつて繰り上げ返済は100万円以上で、手数料が5,000円とか1万円かかりました。しかも、銀行の支店に行く必要がありました。
でも、今は1万円からできて、手数料は無料、インターネットで手続きできるなんて銀行もあります。お昼休みにできちゃいますね。
繰り上げ返済は早くやった方が効果が高いので、100万円貯めてから一気にやるより、毎月少しずつやった方がいいです。
毎月の返済額を減らす繰り上げ返済(返済額軽減タイプ)
この方法は繰り上げ返済することで、返済期間は変えずに、毎月の返済額(ボーナス払いも)を減らす方法です。
毎月の返済額を減らして、暮らしに余裕を持たせたいといった使い方をします。
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先ほどと同じ条件で試算してみます。
3,000万円、期間35年、金利1%、元利均等返済の住宅ローンを借りて、1年後に100万円の繰り上げ返済をした場合、毎月の返済額は84,685円から81,787円に2,898円下がります。
減少する利息額は約17万円です(期間短縮の繰り上げ返済の約39万円より少ない)
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試算結果からわかるように、利息軽減効果は期間短縮の方が高いです。
- 期間短縮タイプ 約39万円
- 返済額軽減タイプ 約17万円
ですから一般的に繰り上げ返済という場合、期間短縮タイプのことを差します。
どちらの繰り上げ返済を選ぶ?
最初は「期間短縮」の繰り上げ返済をしていって、定年退職の年齢まで短くなったら、今度は「返済額軽減」の繰り上げ返済に切り替えるというのもいいと思います。
もちろん、ひたすら「期間短縮」して住宅ローンをガンガン返すのもいいですね。
繰り上げ返済をするタイミング
住宅ローンを長めに組んだ場合、お子さんがいるご家庭なら貯め時といわれる小学校時代に計画的に繰り上げ返済をするといいでしょう。
中高生になって教育費にお金がかかる時期になると、なかなかできません。
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ただ、繰り上げ返済の「やりすぎ」には注意が必要です。効果が目に見えるので、ついやりすぎてしまう方がいます。
冒頭にお話したように、繰り上げ返済のやりすぎで教育費やクルマの貯金ができなくて、教育ローンや自動車ローンのお世話になるのでは本末転倒ですよね。
貯金計画とのバランスを取っていきましょう。
今回は住宅ローンの繰り上げ返済についてお伝えしました。最後まで読んでくださってありがとうございました。
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