おはようございます。群馬県高崎市のファイナンシャル・プランナー(FP)牛込伸幸です。
今日も自分のできることを、たんたんとやっていきたいと思います^^
「医療保険は貯金がある程度あれば必要ない」という意見もあります。
でもこれは、その方の状況によって変わります。
そこで今回は、どんな人に医療保険は必要なのか?その考え方や見極め方をお話します。
まず、何といっても大きいのは健康保険制度。
会社員(会社の健康保険)と自営業など(国民健康保険)で使える制度が変わってきます。
そのあたりからご説明します。
会社員の場合(会社の健康保険)
まずは会社の健康保険に入っている方の場合から。
会社員は、もし入院することになって仕事を休んでも、有給休暇が年に20日とかありますよね。
傷病手当金
さらに健康保険には「傷病手当金」という制度があります(この制度は自営業の方などの国民健康保険にはありません)
この傷病手当金は、病気やけがで会社を休んだ場合、最長1年6か月間、月給の3分の2ほどを受け取ることができるという制度です。
詳しくはこちら。傷病手当金(全国健康保険協会)↓
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3170/sbb31710/1950-271/
高額療養費制度
さらに「高額療養費制度」もあります(これは自営業の方などの国民健康保険にもあります)
この制度を使うと、健康保険が使える治療であれば、ひと月あたりの医療費が上限額を超えた場合、その超えた分のお金が戻ってきます。
69歳以下で一般的な収入の方であれば、その上限額はひと月あたり10万円ほどです(70歳以上は上限額がさらに低い)
詳しくはこちら。高額療養費制度(厚生労働省)↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html
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大企業などの健康保険組合では独自の上乗せをしているところもあります。
高額療養費の上限額が月に2、3万円だったり、傷病手当金の期間が3年だったり。
詳しくは会社の健康保険組合のサイトで調べてみてください(「医療費が高額になったとき」などで検索すると出てくると思いますよ)
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このような制度から、会社員の方はある程度の貯金があれば医療保険は不要とよく言われるわけです。
ぼくのところに相談に来られた方も、こんな話をすると、医療保険は必要最低限でいいかなとなることが多いです。
ただ、医療保険は必要ないとまで言う方は少ないです。
ずっと会社員でいるかわからない時代ですし、定年退職したあとのことを考えると、終身タイプのシンプルな医療保険(保障は一生涯、保険料はずっと同じ)に入っておこうかとなることが多いです。
入院1日5,000円か1万円、手術10万円、20万円、先進医療の保障付きといったものです。
実際、ぼくも会社員時代はこんな感じの医療保険に入っていました。
自営業の場合(国民健康保険)
一方、自営業の場合は会社員とは状況が異なります。
有給休暇や傷病手当金の制度はないので、入院するなどして仕事を休むとダイレクトに収入減少につながります(高額療養費の制度は国民健康保険にもあります)
そのため比較的しっかりとした保障のある医療保険に入る方もいます。
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しかし、医療保険はあくまで治療費をカバーするものです。
今は手術を受けてもそれほど長くは入院できません。
退院してすぐに仕事ができるとは限らず、自宅療養をしながら通院することも十分に考えられます。
そうなった場合、例えば入院1日1万円、手術20万円という医療保険では、手術を受けて1週間入院しても、受け取れるのは27万円です。
医療保険で生活や事業の穴埋めをすることは難しい。
こうなると、治療費は医療保険で対応して、仕事の方は休業補償保険など別の保険を検討するというケースも出てきます。
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…とまあ、厳密に考えるとこんな保険プランになりそうなのですが、ここもその方の状況次第です。
貯金があるから医療保険は必要ないか、最低限でいい。
自分が仕事を休んでも妻(夫)が事業を何とか回してくれるとか、妻(夫)が会社員として働いているから大丈夫といった方もいます。
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今回は「医療保険に入った方がいい?」というお話でした。
ご自分が入っている健康保険制度や貯金やご家族の状況で入る入らないや選ぶ保険も変わってきます。
そのあたりを考慮して考えていただけたらと思います。
PS.
マネー雑誌や書籍で極端な「医療保険不要論」を見かけます。
保険料を毎月3,000円、30歳から80歳まで50年間払ったとしたら、保険料の総額180万円。だったら貯金した方がいいのでは?というものです。
でも、保険のいいところは加入して保障が始まればすぐに保障が受けられること。
貯金が少ない方、子育て世代で家計に余裕がない方は、最低限は入っておいた方いいとぼくは思いますよ。
途中で貯金が貯まったら、医療保険は卒業するという手もありますし。
医療保険の選び方はこちらの記事で↓
今日のお話は以上です。最後まで読んでくださってありがとうございました。
牛込伸幸
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