おはようございます。群馬県高崎市のファイナンシャル・プランナー(FP)牛込伸幸です。
今日も自分のできることを、たんたんとやっていきたいと思います^^
新社会人が知っておきたいお金の基本についてシリーズでお伝えしています。
学校では教えてくれない家計の知識をゼロからお話しています。
もちろん、新社会人に限らず家計の基本について学びたい方にも役立ちますよ^^
今回のテーマは保険です。
「社会人になったんだから、保険くらい入っておかないと」
会社に入るとお昼休みに生命保険の勧誘を受けることがあるかもしれません。
知識ゼロで話を聞いてしまうと「そんなものかなあ。先輩も入っているそうだし…」と思ってしまうものです。
でも、ちょっと待ってください。その保険、本当に必要ですか?
その保険、本当に必要?
ぼくは結婚したり子どもが生まれたりしたご家庭から保険の相談を受けることがあります。
クルマの買い替えやマイホームの頭金、子どもの教育費など、いろいろ貯金する必要が出てきて、
「保険料を抑えたい」と家計の意識が一気に高まるからです。
そんな方々が独身時代に入った保険を見ると、入り過ぎなケースがよくあります。
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新入社員に勧める保険にはパターンがあって、保険料が毎月1万円弱で設計されています。
「このくらいならいいかな」と思いやすい金額ですよね。
もちろん、毎月1万円といったら大変な金額ですが、先ほどの「社会人になったんだから保険くらい…」という気持ちがあるので言われるがままに入ってしまう。
保険の内容を見ると、
・万一亡くなったとき(死亡保障)
・入院や手術のとき(医療保険やがん保険)
・病気やケガで働けなくなったとき(就業不能保険)
・介護状態になったとき(介護保険)
など、いろいろな保障がセットになっているタイプが多いです。年齢が低いのでいろいろつけても1万円の保険料で組める。
(ただ、年齢ごとに保険料が上がるタイプが多くて、だんだんキツくなる。特に子育て時期)
こういったセットタイプの保険を見ると、
「いろいろな保障があっていいな」
と思うのですが、いろいろあるということは、その分、保険料も高いということです。
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別の記事で「社会人になったら手取り収入の1割を貯金しようという」お話をしました。
毎月1万円から2万円のつみたてです。
もし、これができていないのに、生命保険に入っているとしたら、真っ先に見直すべきはここです。
(つみたてができていても、保険はチェックしてほしい)
そもそもの話ですが、若い新社会人に死亡保障は必要でしょうか?
死亡保障は妻や夫、子どもなど、自分に万一のとき、遺された家族が生活できなくなるリスクに備えるものです。
ご両親の生活を支えているなど特別な理由があれば別ですが、独身であれば必要ないとぼくは思います。
もちろん、あった方がいいですが、保険料がかかります。
貯金ができていないのに、保険に入りすぎるのは優先順位が違います。
新社会人に必要な保険とは?
では、独身の新社会人に必要なのはどんな保険でしょうか?
まず保険の得意分野を確認しておきましょう。
保険は、めったに起こらないけれど、万一起きると損額が大きいものが得意分野です。
自動車保険や火災保険がまさにこれです。
次に保険の種類ごとに考えてみます。
生命保険(死亡保障)は必要?
先ほどもお話したように、独身の方であれば死亡保障は必要ないと思います。
ちなみに、結婚して子どもが生まれて死亡保障を検討するときは遺族年金の制度を考慮してください(国がやっている公的年金制度の一部ですね)
その足りない分を民間の生命保険でカバーするという考え方です。全部、保険で対応する必要はありません。
(ここを考慮してくれる担当者さんを選ぶということです)
医療保険
病気やケガで入院・手術をしたときの医療保険はどうでしょうか?
よくある医療保険は入院したら1日5,000円とか1万円、手術を受けたら10万円、20万円…というものです。
例えば、入院1日1万円・手術20万円という医療保険に入っていた場合、
30日間入院して、手術を受けたら、受け取れる保険金は50万円です。
でも、実際にかかる医療費は「高額療養費の制度」というのがあって、健康保険で受けられる治療であれば、1か月あたり約9万円を超えた分は戻ってきます。
(事前に申請しておけば限度額の約9万円を払えばすみます)
さらに、健康保険に加入する会社員の場合、「傷病手当金」という制度があります。
これは病気やケガで会社を休んだときに、条件を満たすと最長1年半までお給料の約3分の2を受け取れるという制度です。
(自営業の方など「国民健康保険」に入っている場合はこの制度はありません)
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国(健康保険)のサポート体制があるので、医療保険はあまりたくさんは必要ないと思います。
独身の方が死亡保障に入るときほど否定的ではありませんが、ぼくは新社会人の方は会社に保険料の安い団体保険のようなものがあればそれでもいいのではと考えています。
そして、結婚したり子どもが生まれたりした時点で一生付き合うような保険を検討します。
(そのときも、先ほどの高額療養費の制度や傷病手当金を考慮して入り過ぎに注意)
就業不能保険
これは病気やケガで働かなくなったとき、収入をカバーする保険です。
これも健康保険の「傷病手当金」の制度で足りないと思う分でいいと思います(安心感なので個人差があります)
さらに、働けない状態が続けば公的年金制度の「障害年金」に該当するケースも出てきます。
この制度を踏まえて、心配な方は検討してもいいと思います。
ただ、心配しすぎると保険貧乏になってしまうのでバランスを取ってください。
ぼくとしては保険は必要最低限にして、浮いた分でしっかり貯金をするのがいいと考えています。
何にでも使える貯金(現金)がやはり最強です。
もちろん、保険を否定しているわけではありません。必要最低限にという主旨です。
その他(自動車保険、火災保険、自転車保険)
その他、自動車に乗る人は自動車保険。
賃貸に住んでいる人は火災保険(加入しないと入居できないですよね)
自転車に乗る人は自転車保険(加入が義務化された自治体が多い。メインは他人にけがをさせてしまったときの賠償)
この辺りの保険はまさに保険の得意分野なので入っておくといいと思います。
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今回は新社会人の方に向けた保険のお話でした。
繰り返しになりますが、保険は必要最低限、浮いたお金でしっかり貯金でやっていくといいと思いますよ。
年代別の保険の入り方はこの記事でご説明しています↓
今日のお話は以上です。最後まで読んでくださってありがとうございました。
牛込伸幸
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