おはようございます。群馬県高崎市のファイナンシャル・プランナー(FP)牛込伸幸です。
今日も自分のできることを、たんたんとやっていきたいと思います^^
住まいと住宅ローンの特集の第6回です。最初から読みたい方はこちら↓
https://fpushi.com/archives/740
今回は住宅ローンの団信保険(団体信用生命保険)についてお伝えします。
難しい言葉は使わずに、細かい話は抜きにして、基本中の基本と全体像をつかむことが目的です。
ここをしっかり押さえれば、金融機関や不動産屋さんと話がしやすくなって、自分にあった住宅ローンを選べます。
団信保険は勘違いしやすいところもあるので、そんなお話もします。
では、はじめます。
団信保険のしくみ
団信保険とは、住宅ローンを借りた人(債務者)が万一、死亡・高度障害になった場合に、住宅ローンの返済が免除(チャラ)になる保険です。
毎月10万円返していた場合は、その返済が不要になるということです。
ですから住宅ローンを組んで団信保険に入ったら、それまで入っていた生命保険を見直しましょう(減額)といわれるわけです。
一般的な生命保険との違い(保障額)
例えば3,000万円を60歳まで保障という一般的な生命保険の場合、40歳でも50歳でも、万一の場合は3,000万円受け取れます。
一方、住宅ローンの団信保険は返済が免除になるので、だんだん保障が小さくなります。
住宅ローンの残高は少しずつ減っていきますからね。
また、繰上返済をして残高が減れば、その分、保障も小さくなります。
団信保険の保障は誰に?必ずチェック
住宅ローンの団信保険の保障は、住宅ローンを借りている人(債務者)につきます。いくつか勘違いしやすいケースをみてみます。
【ケース1】夫2,000万円、妻2,000万円と「それぞれが」住宅ローンを借りた場合
このケースでは、夫に万一のことがあると、夫の分の住宅ローンだけ返済が免除になって、妻の返済は残ります(妻に万一のことがあった場合はこの逆)
【ケース2】収入合算で住宅ローンを借りた場合
例えば、夫の年収で希望する金額が借りられない場合、妻の年収を合わせて審査を通す場合があります。これを収入合算といいます。
この場合、一般的には夫が単独で住宅ローンを借りて、妻は連帯保証人になります。となると、団信保険は夫にだけ保障がつきます。
【ケース3】妻が頭金を出して家の所有権を一部持ち、連帯保証人になった場合
夫が単独で住宅ローンを借り、妻が頭金を出して家の所有権の一部を持つと、妻が連帯保証人になる場合があります(銀行によります)。でも、この連帯保証人(妻)は団信保険の保障の対象ではありません。
・・・
以上、勘違いしやすいケースを3つご紹介しました。
ただ、上記はあくまで一般的なケースです。銀行によっていろいろなケースがあるので、「団信保険はだれが対象ですか?」と確認しておいてください。
特にフラット35は独特な制度を持っています。
夫婦で連帯債務で住宅ローンを組むと、夫婦のうち、どちらか一方が万一の場合、住宅の持ち分や返済割合にかかわらず、以後の返済が不要になるプランを選ぶこともできます(デュエットといいます。追加の保険料が必要)
フラット35デュエット↓
https://www.flat35.com/files/400348790.pdf
高度障害とは?
先ほど、団信保険とは、住宅ローンを借りた人(債務者)が万一、死亡・高度障害になった場合に、住宅ローンの返済が免除(チャラ)になる保険ですとお話しました。
「死亡・高度障害になった場合に…」の高度障害とはどんな状態でしょうか?
この内容は各金融機関が定めています(だいたいどこも同じ)
例えば、両眼の視力を永久に失った、両方の手首関節以上を失った、両足を失ったなど、かなりの障害状態です(詳しくは金融機関の資料を見てください)
そう該当するものではない、まさに高度な障害と思っておくくらいがいいと思います(そうでないと保険料が高くなってしまいますから)
フラット35の団信保険の場合↓
団信保険の保険料
保険料は金利に含まれています。金利0.2%程度です。
よく銀行の住宅ローンのパンフレットを見ると「団信保険料は銀行負担」と書いてありますが、金利に含まれているのですね。
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フラット35は団信保険をつけない(外す)こともできます。
その場合、金利はマイナス0.2%になります。
フラット35。健康上の理由その他の事情で新機構団信制度に加入しない場合も、【フラット35】は利用できますか↓
健康上の理由で団信に入れない場合(ワイド団信)
ほとんどの民間銀行は団信保険に入ることが融資の条件になっています。
以前は健康上の理由で団信保険に入れずに住宅ローンを借りられない方がいました。
でも、今は加入条件が緩和されている団信保険があります(ワイド団信とよく呼ばれます。とはいえ必ず入れるわけではありません)
ただ、このタイプの保険に入るには保険料を上乗せで払う必要があります。金利にプラス0.2~0.3%程度です。
・・・
加入条件の緩和された団信保険(ワイド団信)にも入れない場合、フラット35を選ぶ選択肢もあります(団信に入らなくてもいいので)
ただ、万一のときも住宅ローンの返済が続くので慎重に検討する必要があります(既に入っている生命保険があればそれを残すなど)
団信保険のオプション
一般的な団信保険は、死亡・高度障害の場合です。
これに加えて、さまざまな保障を自分で追加することができます(一般的には追加の保険料が必要)
がんになったら、三大疾病になったら、働けない状態になったら…といった保障です。
今は金利や手数料で差がつきにくくなったため、このオプションで独自色を出す金融機関が増えています。
なかには金融機関が独自に保障を最初からつけている場合もあります。それを売りにしているってことですね。
まとめ
以上、住宅ローンの団信保険についてお話してきました。まとめると、
・団信保険は住宅ローンを借りている人(債務者)が万一、死亡・高度障害のときに住宅ローンの返済が免除になる
・だれが団信保険の保障の対象か?チェックする(勘違い注意)
・通常の団信保険に健康上の理由で入れない場合、加入条件の緩和された団信保険がある(ワイド団信)
・フラット35は団信保険に入らなくてもいい(でも、慎重に検討)
・がん、三大疾病など保障を追加した団信保険もある(オプション。金利上乗せ)
基本を押さえて、自分にあった住宅ローン、団信保険を選んでくださいね。
次回は住宅ローンを借りた後のお話。繰上返済です↓
今日のお話は以上です。最後まで読んでくださってありがとうございました。
牛込伸幸
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