おはようございます。群馬県高崎市のファイナンシャル・プランナー(FP)牛込伸幸です。
今日も自分のできることを、たんたんとやっていきたいと思います^^
アルツハイマー病の新薬がアメリカで承認されたというニュースが話題になっています。
NHK(2021年6月8日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210608/k10013072991000.html
この薬、年間で600万円ほどするそうです(お医者さんが経過を見ながら投与するので「年間」なんでしょうね)
もし将来、この薬が日本でも承認されて、健康保険の適用となったら、いくらで使えるのか?考えてみました。
ややこしくなるので、今回は働き盛りの一般的な収入の人を前提に話を進めます。細かいことはリンクを貼りますので、基本を押さえたらそちらを見てください。
健康保険が使えたとすると(自己負担3割)
医療費の自己負担は3割ですから、自己負担は年間約180万円になります。
600万円×0.3=180万円(1か月あたり15万円)
高額療養費の制度を使うと(1月あたり約9万円)
高額療養費の制度を使うと、1か月あたりの限度額は約9万円。つまり1か月約9万円払えばいいということになります。
さらに、毎月負担していくとしたら、1か月あたりの限度額は44,400円となります(多数該当という制度。過去1年間に高額療養費の制度に3回該当すると4回目から)
9万円→44,400円
大ざっぱな計算でしたが、年間約600万円の薬が健康保険が適用されたとすると、高額療養費の制度で1か月約9万円、多数該当の制度が使えると1か月44,400円となります。
・・・
これは助かる!と思いますが、気になるのは健康保険の財政状況。
ただでさえ高齢化で苦しいのに、こんなに負担しちゃって大丈夫?と心配になります(お給料から天引きされる健康保険の保険料がまた上がるのでは?と)
そう考えると簡単には健康保険の適用にならないんじゃないかなあと。
そもそもその前に、まだ日本では承認すらされていません。
今回、承認されたアメリカでも、「迅速承認」といって、今後効果が確認されなければ、承認を取り消される可能性もあるそうです。
いずれにしても新しい薬なので、今後の進歩が期待されます。
日本の健康保険制度はすごい。民間の医療保険を検討するときはこれを考慮して
今回は、新薬の話でしたが、いいたいことは日本の健康保険制度はすごいということ。
特に高額療養費の制度は1か月あたりの限度額を作ってくれるのでパワフルです。
民間の医療保険を検討する場合は、これを考慮にいれてください。
高額療養費の制度は申請が必要
ちなみに、対象になっても申請していない人がかなりいるそうです(全員申請したら制度を変えないといけなくなるくらい!?)
細かいことは抜きにして以下のようなケースは、一度、確認してみるといいと思います。
・1か月あたりの医療費が高額になったら
・頻繁に医療費がかかっている場合は(多数該当)
・家族で合わせて医療費がかかった(世帯合算)
・介護保険と医療保険あわせて高額になった(高額介護合算療養費制度)
自動で計算して返金してくれたらいいのですが、あくまで申請しないとダメなので注意してください。
また、事前に申請すると、病院で限度額だけ払えばいいようにもできます。入院・手術を受けたときなど、立て替えるのも大変ですから(限度額適用認定)
※わかりやすくお伝えするため、制度の説明は大ざっぱにしています。詳しくは下記サイトなどをご確認ください。
厚生労働省:医療費の一部負担割合・高額療養費制度など
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info02d-37.html
協会けんぽ:高額の医療費を払った場合(高額療養制度)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/sb3030/r150/
今日のお話は以上です。最後まで読んでくださってありがとうございました。
牛込伸幸
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